月別アーカイブ: 2017年10月

『不易流行』

皆さん、こんにちは。

街路樹の葉が赤や黄色に色づき、秋の深まりを感じる今日この頃。

早いもので今年度も折り返し地点を超え、下半期がスタートしました。

当社では各部署ごとに半期の振返りを行い、
下半期に向けて新たな実施計画に取り組んでいます。

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   全体朝礼にて経営計画進捗の共有

今年度、全社の重点取組課題として、労働環境及び職場環境の改善
というテーマを掲げています。これは政府がすすめる「働き方改革」
のことで当社もご多分に漏れず取り組んでいます。

これまでは、「お客様のためなら長時間残業は当たり前…」、
「プライベートより仕事が優先…」といった、今のご時世、
到底受け入れ難い価値観で仕事をしてきました。(私もその一人です…)

先ずは我々、管理職が昔の古い仕事観を捨て、今のご時世にあった
新しい価値観をしっかりと腹に落とすことが必要です。

これからはAI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)といった
先進技術が世の中を大きく変革する時代。

それに伴って私たちの仕事のあり様も、マンパワーではなく、
社員一人ひとりが創造性を発揮し、みんなの知恵を集結して
イノベーションを起こし続けるというビジネススタイルが求められます。

そのような「社員一人ひとりの創造性」を生みだすためには、
やはり、考える仕事にシフトする必要があり、
そのためには「精神的余裕」と「時間的余裕」がなければならないのです。

我々リーダーはそのような思想を持った上で、長時間労働の抑制に向け、
様々な業務改善・業務改革を行う必要があります。

そこで改善・改革を行うにあたり、気をつけたいポイントについてお話ししたいと思います。

それは、「不易流行」という考え方です。

変えてはいけないこと(仕事の本質)、変えなければいけないこと(改善・改良)
をしっかりと見極めた上で、改革していくことが重要という考え方です。

一番まずいのは、変えてはいけないこと(仕事の本質)を変えてしまうことです。
そうなると本末転倒で、改善どころか更なる悪化を招くことになります。

その一つが社員間(特に上司・部下)のコミュニケーションです。

ルーティン業務の見直しで、不要な会議やミーティングを減らすのは良いのですが、
肝心なことまでメールや電話で済ませてしまったり、時間短縮のために説明を割愛
してしまうなど。

仕事上、何かを伝えるときに必ず面と向かって対話しなければいけない場面があります。
「納得感のある合意形成」という視点ですね。

もう一つは、成果を上げるための”ツボ”や”コツ”といったノウハウの部分。

これは難しい高度なスキルではなく、わりと単純な基本動作的な要素が多いのですが、
いつの間にか意識が薄れていき、やらなくなってしまうということがよくあります。

単純で簡単なことほど省略してしまい、なぜか物事が上手く進まず成果が上がらない、
といったことや、取り返しのつかない重大なミスにつながるといったことが
過去に何度もありました。

また、いくら業務の改善・改革を行ったところで、職場の人間関係の不調和や、
やりがいの感じられない仕事では確実に生産性は低下します。

そうやって深掘りしていくと、やはり変えてはいけないことの本質は
企業理念 「ES=CS」 であることに気づかされます。

社員満足(ES)無くして生産性向上は無い。

部下の心のケアを手抜かりにして、いくら業務改革をしても効果は極めて限定的です。

仕事の価値、目指すビジョンを鮮明化し、部下が日々の仕事にやりがいを感じられる
職場環境をつくることが我々リーダーの使命です。

私は、ES向上こそが生産性向上につながると確信しています。

今一度、企業理念「ES=CS」に照らし、自社の不易(本質)は何か、
ということを熟考し、明確な指針をもって「働き方改革」を進めて参ります。

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   ウッドリンクラボ(2017.10.27)