『伐って、使って、植えて、育てる』

皆さん、こんにちは。

10月に入っても30度超えの残暑もありましたが、今はすっかり秋らしい気候になりました。外の澄み切った空気が本当に気持ちいいですよね。

さて、10月8日は何の日かわかりますか?

答えは、十と八を重ねて「木の日」になります。

また、10月は「木材利用促進月間」とされ、今回10月1日より、これまでの「公共建築物等における木材の利用の促進に関わる法律」が改正され、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」となりました。

つまり、これからは公共建築に限らず民間建築はもとより、建築以外においても木材の利用を促進し、脱炭素社会の実現を目指すという主旨に改正されたのです。

当社では国産(中部圏)のスギを使った「フリー板」という製品をつくっています。

フリー板の用途としては建築用ではカウンターや棚板、枠材等に使われます。建築用以外でも家具の材料やDIYで様々なものをつくることができます。

これまでにDIYのワークショップではカフェラックやサイドテーブル、ベンチ等をつくってきました。全てDIYクリエイターのmacaさんのプロデュースです。


  おしゃれなカフェラック   


スタイリッシュなサイドテーブル


       アンティークベンチ   

また、10月30日(土)には石川県のもく遊りんさんとのワークショップで「木の黒板&黒板消し」をつくります。

※イベントチラシはこちら

フリー板の原材料は4㎝×3㎝のスギ材を使用しているのですが、建築用材では使えない曲がりの強いものや節の抜けたものを集成材として上手くつなぎ合わせて製品化しています。価値の低い材料に一手間、二手間かけることで価値を高めているのです。

一本の丸太からどれだけの付加価値を生み出すかが私たちの仕事になります。
ちなみに、丸太は皮からおが屑まで捨てるものは一切ありません。

製品の価値が高まれば素材である丸太の価値も高まります。そうなれば素材生産者の収入が増え、伐った後の植林、育林のコストを捻出することができ、「伐って、使って、植えて、育てる」の本来の森林の循環がつくれるのです。

現在、木材の利用が脱炭素を実現すると言われていますが、それは前提条件として伐った後の植林、育林がされての話しです。しかし、現実は植林がされていない山が少なからず存在しています。

主な原因は丸太の価格が安く、植林、育林のコストを捻出できないのです。また、林業への若者のなり手が激減し、人材不足ということも業界の大きな課題です。

そのためにも私たちは木材製品価値を高める努力を続け、丸太の価値を高めることに寄与しなければならないと考えております。

今年はウッドショック(木材不足)により、木材製品単価としては1.5倍近くになっており国産材業界にとってはウッドチャンスになっています。これを機に国産材の需要が高まり木材業界全体が良い循環にシフトすることを願っております。

そして、「伐って、使って、植えて、育てる」という本来の森林の循環が確立され、脱炭素社会の実現に貢献していきたいと考えております。