『本音のコミュニケーション』

皆さん、こんにちは。

つい先日、私が担当する係長以上の社員43名の「1on1ミーティング」が一巡しました。一人当たり1時間程度をかけて個人計画書の進捗確認を行い、今後の方向性や対策についてディスカッションを行うという面談です。

係長以上のリーダー職ですから、ほとんどの方が「人財育成」の悩みが中心となります。人財育成が上手くいかない原因は人それぞれですがまとめると概ね3つに集約されます。

1.人財育成の時間をつくれていない
2.人財育成のやり方が分からない(我流のため自信がない)
3.相手の仕事の「正しい現状把握」ができていない

1は自分の仕事が忙しく人財育成が後回しになっているパターンです。意識として人財育成の優先順位が低いということなので、リーダーとしての役割をしっかりと自覚するということに尽きます。

2は試行錯誤やってはいるものの自信が無く、場当たり的になっており、日々のマネジメント業務としてルーティン化されていないパターンです。人財育成の正しいやり方、つまりマネジメントの基礎をしっかりと学ぶことに尽きます。

1と2は意識を上げて勉強するという単純で当たり前のことなので難しくないのですが、「3.相手の仕事の正しい現状把握ができていない」についてはかなり難易度が上がります。

仕事というのは基本的にコミュニケーションで成り立っていますので、「相手にとっての真実」をお互いに理解していないと、必ずコミュニケーションギャップが生じます。

そういう意味では相手の「心の中」も含めた正しい現状把握を行うことが極めて重要なのです。

では正しく現状把握するためにはどうすればよいのか?

対策は概ね3つです。

1.こまめな報告・連絡・相談によって状況を詳細に把握する
2.相手の嫌な話しや恥ずかしい話も含め把握する
3.相手はどうしたいのか率直な想いを把握する

私たち人間は自分を良く見せたいというエゴがありますので、自分にとっての真実を素直に話せないという心境にしばしば陥ります。

例えば、お客様との人間関係が良くないこと、能力的に上手くできず苦手なこと、他者に対するネガティブな感情等をありのまま話すことができずオブラートに包んでしまうということですね。また、自分はこうした方が良いと思っていたとしても自信がなくて言えないといったことです。

これを打破する方法は先ずは私たち上司側がどんな話しであろうが「共感の心」で相手の話しを傾聴すること、つまり「心理的安全性」を確保してあげることです。

何を言っても嫌われない、叱られない、今後の評価に影響しないという安心感があれば部下も思い切って話すことができます。

しっかりと真実を捉えた正しい現状把握ができれば本質を突いた対策になりますので、改善スピードも上がり結果的に良い成果を生むことができます。

お客様のため、仲間のため、会社全体が良くなるために、「本音のコミュニケーション」が当たり前になるような企業文化を創っていきたいと思います。