タグ別アーカイブ: 三位一体工法

『建てた後の地震対策』

皆さん、こんにちは。

消費税率8%も残すところ一か月余り。
住宅業界は政府の増税対策により、過去(3%増税)のような極端な駆け込み需要で現場が忙殺されることも無く、例年とそれほど変わらないマーケット環境かと思います。

さて、この度、大地震から人命・財産を守る「三位一体工法」の新しいサービスをリリースすることになりました。

「三位一体工法」を初めて耳にする方のために、概要を説明しますと、

1.建築地の地盤の揺れやすさを測定する「微動探査」
2.地震時の倒壊シミュレーション「ウォールスタット」
3.耐震・制震構造「プレウォール/プレウォールTX」

この3つの技術を組み合わせることで、お客様の人命はもちろん、大切な財産も守る住宅を設計するシステムが「三位一体工法」です。

一般的な耐震住宅と比べ、より詳細に確実性の高い耐震住宅を設計することができるのです。

詳しくはホームページをご確認ください。
http://www.woodlink.co.jp/sanmiittai/

これまでの「三位一体工法」は建てる前に行う対策でしたが、今回の新サービスは建てた後、つまり地震が発生した後の対策なのです。

木造住宅というのは、いくら耐震性が高いといっても地震が発生した際、まったく揺れないわけではありません。

多少でも建物が揺れれば、壁を構成している釘の緩みや部材の割れなどの損傷が残り、それが耐震性能の低下につながります。

住まい手からすれば、地震発生後、自宅の壁の中がどの程度、損傷しているのか分からない。

また、その後の余震に対して、ちゃんと耐えられるのか不安になるものです。

そこで地震発生後、実際発生した地震波(防災科学技術研究所が測定した揺れのデータ)を入手し、建てる前に行った倒壊シミュレーションの建物データを活かし、コンピューター上で地震時の建物の揺れを再現します。

そうすることで見えない壁の中の損傷を可視化することができるのです。

そのシミュレーション結果をウッドリンクがレポートとしてまとめ、住まい手へフィードバックするというサービスです。

ちなみに、費用は無料です!

そうやって自宅のどの壁が損傷しているのかが分かれば、損傷している壁のみを補修することで、最小限のコストで新築時の耐震性能に復旧させることができるのです。

これで今後、発生するかもしれない地震への備えができ、安心して住み続けることができるとともに、住宅の資産価値を守ることにもなります。

スウェーデンのことわざで、親は住宅に投資、子供は別荘に投資、孫はヨットに投資すると言われ、住宅は3世代で住み継がれることが常識になっているそうです。

「良いものを長く大切に使う」

国が推奨する「長期優良住宅」のコンセプトです。

やはりこれからは「持続可能な社会」を目指す上でも、30年で壊される住宅より100年住み継がれる住宅のほうが理想ですよね。

私たちウッドリンクはこれからも北陸の気候特性である湿気や積雪、そして、いつどこで発生するか分からない地震に負けない、良質な住宅の研究に取り組んでいきたいと考えています。

建てる前と建てた後、ダブルで安心の地震対策「三位一体工法」、是非ご利用いただければと思います。

『いいじばんの日』

皆さん、こんにちは。

先日、社内で喫煙者向けに禁煙セミナーを行いました。
受講者の多くがその後、禁煙にチャレンジしているそうです。
一人でも多くの方の禁煙の成功をお祈りします!

さて、皆さん11月28日は何の日か知っていますか?
1128で「いいじばんの日」と言われています。

これまでウッドリンクは木材・建材を通じてビジネスをしてきましたので、
地盤に関してはまったくの門外漢だったわけですが、
昨今、建物の耐震性と地盤が密接な関係にあるという知見を得て、
現在は地盤についても見識を深めているところであります。

11月28日 いいじばんの日には毎年、日経BP社さま主催のイベント
住宅×地盤サミットが開催され、今回ウッドリンクがパネラーとして呼ばれ、
当社が考える地震対策についてのご提言の機会をいただきました。

当日のプログラムはこのような内容です。

20181128

国策、学術研究、法律、防災、設計士、メーカー、アルピニストまで、
あらゆる方向から住宅と地盤について考えるサミットでした。

ウッドリンクとしては、これまでの業界にはない新しい地震対策システム
「三位一体工法」を紹介させていただき、ウッドリンクラボでの取組事例や
ユーザーの意識の変化などを発表しました。

パネル全体



三位一体工法の紹介動画

今回のサミットを通じて感じたことは、先ず考え方の視点は大きく2つあり、
1つは生活者の視点、もう一つは住宅供給者いわゆるプロの視点です。

生活者の視点としては、一言で言えば災害は必ず来るという前提で、
自分の身は自分で守るという覚悟を持つということです。

つまり、出来る範囲で万全の備えをする。
なるべく他人任せにせず、自分の責任であらゆる情報を収集し、
対策を打つということです。

具体的には家を建てる際、耐震性能はどうあるべきか?
現在住んでいる家の耐震性はこれで大丈夫なのか?
ライフラインが止まったときを考えて何を備蓄するべきなのか?
万が一、避難所生活を強いられた場合どうやって自分の心身を守るのか?

これらを自分事で考え、具体的な対策にまで落とし込むことです。

次に住宅供給者、プロの視点としては、一言で言えばお客様に対して
地震のリスクについての説明責任を果たすということです。

つまり、基準法は最低基準であり大地震の際には資産としてはもとより、
最悪は人命も失われる可能性があるということを伝えるということです。

そのような説明責任を果たし、どうしたら人命も財産も守れる家に
できるのかという具体的な解決策を提案しお客様に判断を仰ぐことです。

住宅業界というのは、車業界のようにメーカーは数社に絞られ、
安全基準が統一されているわけではありませんので、車で例えるならば
エアバックのついていない車もまだまだ多くあるのが現状なのです。

そのような業界であるからこそ我々業界人としては、正しい情報を
確実に消費者へ伝えるということをしないと、施主の尊い命や
大切な財産を失うことになりかねないわけであります。

今回のいいじばんの日で、これからのプロとしてのあるべき姿を
再認識できた大変有意義な機会となりました。

これからもウッドリンクラボを通じて正しい情報を正確に、
解りやすくお伝えし、お客様の家づくりをサポートしていきます!

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