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『道具』

製造物流部生産課の本江です。

私は16歳から家を建てる仕事に携わってきました。
ご縁があって今はウッドリンクで家づくりに関わる仕事を続けています。

長く職人を続けてきて思う事は家を建てる仕事に最初から携わり
完成した時の達成感がやりがいとなって次の新しい家づくりをしてきました。
時代の流れの中で技術革新が進み家を建てる仕事も分業化され
最初から最後まで一人で家をたてる事が無くなり寂しく感じる時もありました。
そんな時にウッドリンクで働く事になりました。

「ずっと職人を続けてきて自分一人で何でもできるから社員になっても大丈夫」だと思って入社しました。
しかし、どれだけ技術を持っていても仲間と上手くやっていく事の方が大切だと感じました。
どうやって上手くやっていけば良いか?
考えた結果、自分の得意な事で話が出来れば良いと思い、
『道具』を工夫して仕事をやり易くする事を考え話し合い、皆と楽しく仕事ができました。

昔から大工の師匠に口煩く
「道具は大切にする。道具を大切にしない者は良い仕事もできない」
と言われたものです。

はじめは大工道具を自分の手に合う様に改造したり手直しをしたりしていました。
いつの間にか大工道具だけでなく車の整備工具なども改造していました。
この『道具作り』も私にとっては『物造り』であり使いやすいものができた時には達成感を感じます。

新しい道具が皆の作業の助けになる事は本当に気持の良いことです。
これが私と仲間を繋いでくれる道具でもありました。
やはり師匠の言葉は大切にするべきですね。

もう直ぐ定年を迎えますが私が残せるものを精一杯残せれば、
ウッドリンクで自分が居た事の意義も感じる事ができ、
若い人たちに少しでも役に立ってもらえればありがたいと感じています。
この先も家づくりに関わっていくと思いますが道具と共に良い人生を送りたいものです。