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『琵琶湖』

皆さんこんにちは!製造部生産課の扇谷です!

最近少しずつ暖かくなり、花粉が飛びはじめてきましたね。花粉症には辛い季節になってきました。杉の木や花粉が飛散しているのを見ると震えてきます。

私は今年度入社の新入社員で、設計課志望で入社しました。
現在は製造部で2年間の研修中です。

私は去年まで滋賀県の専門学校に通っていたのですが、卒業するとき、学科長がこんな話をしてくれました。

『皆さん、卒業おめでとう。これから皆さんは新しい環境に身を置くわけですが、新しい環境とは琵琶湖と同じです。』

最初は何を言い始めたのかと心配になりましたが、聞き続けると

『皆さんが新しい環境、つまり琵琶湖にぽつんと放り出されたとします。きっと生き残ろうとバシャバシャもがくと思います。ですが琵琶湖の中ではもがけばもがくほど沈んでいってしまいます。それは社会でも同じ事で、こんな環境嫌だ!こんな仕事は嫌だ!ともがけばもがくほど沈んでいってしまう。皆さんにはそうなって欲しくないので、まずは琵琶湖に、環境にどっぷり浸かってみて下さい。余計なことは考えずまずは環境に従い、どっぷり浸かればいずれ浮かんできます。ですのでまずはどっぷり浸かっていきましょう。』

というお話をしていただきました。

入社してからもうすぐ1年が経とうとしていますが私は今どっぷり浸かれているかなとたまに考えることがあります。現在は柱材工程に所属していますが、入社してから8ヶ月間は羽柄材工程に所属していました。

羽柄材工程では間柱、屋根垂木、破風などの加工を担当していました。
私は特に破風の加工に苦労していました。
破風は間柱などと比べて材料の幅が大きいため、加工機の投入口に材料をたくさんストックすることができません。
そのため、材料が無くなるのが早いため、加工機を止めないようにするのがとても大変でした。
また、破風の加工は長さのカットのみなので、加工のスピードが速く、処理が追い付かなくなることもありました。

羽柄材チームのリーダーからは、
「品質が一番大事。だけど、どんなに品質が良くても生産性が悪いとプロフェショナルとは言えない。品質と生産性はどちらも高いレベルにしないといけない。」
と教わっていました。

生産性を評価するものの1つに「稼働率」があります。
加工機の稼働時間 ÷ 全体の作業時間 で求められます。
加工機を止めずに加工できれば、その分稼働率は上がる、ということになります。
私はリーダーから稼働率83%を目標に取り組むように言われていたので、それに向かって工夫を行いながら、日々仕事をしていました。

羽柄材チームに来て半年が経ったころ、目標としていた稼働率83%を達成することができました。
そのときの達成感と嬉しさは今でも忘れられません。

これはリーダーの教えを信じて、与えられた仕事に一生懸命に取り組んだからこそ得られた経験でした。
学科長の話の意味が少し分かった気がしました。

私は生産課での研修中ですので短いスパンで環境が変わりますが、どんな環境においても品質と生産性をどちらも高いレベルにすることを目指して取り組んでいきたいと思います。
そしてどんな環境でも、どっぷり浸かってビチャビチャになれるような扇谷でありたいと思います。