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『忍者寺』

初めまして、金沢店CAD課 堀です。

9月に入り、少しずつ涼しくなってきました。早く本格的な秋の季節にならないかなと思う今日この頃です。

さて、先日のお盆休みに叔母一家が帰省してきました。
転勤族の叔母一家は現在千葉県に住んでいるため、会えるのは1年に数回です。
叔母の子供である従兄妹たちは高校生と小学生で、毎年帰省した時には一緒にどこかへ出掛けます。

今年は金沢市にある『妙立寺』というお寺へみんなで行ってきました。
高校生はともかく、小学生がお寺で楽しく時間が過ごせるのか・・・?と思われるかもしれませんが、
このお寺は少し変わったお寺なんです。

妙立寺は加賀藩2代藩主前田利常が創建し、複雑な建築構造と外敵を欺く仕掛けから、忍者寺と呼ばれています。
当時、加賀藩は外様大名の雄として徳川幕府から常に監視下に置かれ相当の緊張状態にありました。
こうした背景から、利常は金沢の街をはじめとして幕府の軍勢を迎え撃つ為の態勢を整える為、妙立寺を創建しました。
寺の中は外敵から身を守る為のさまざまな仕掛けを備えており、忍者寺と呼ばれているのは忍者がいたのではなく、
その複雑な建築構造からそう呼ばれています。

当時は、3階建て以上の建物の建設は禁止されていました。外観は2階建てですが、内部は4階建て7層になっていて、
中2階、中々2階があり、部屋数は23、階段数は29あります。
実際個人で見てまわると部屋数・階段数の多さから迷子になってしまう恐れがあり、
グループ行動でガイドの方が付き添っての観覧です。

では、そんな妙立寺の仕掛けについて、ほんの一例をご紹介します。

<隠し階段>

一見普通の廊下ですが、物置の戸を開いて、床板をまくると階段が現れます。
巧妙に階下への通路が隠されていて、敵が侵入した時にすばやく外へ逃げることができるようになっています。

普通だと思っていた所に種明かしされると、驚きと感動の声があがっていました。

子供たちはこんな仕掛けが至る所にあるため大喜びでした!
次はどんなことが起こるのか、そんなわくわくした気持ちになっていました。
そして私も大人ながらたくさんの仕掛けに感心させられ、昔の人の生きる為の知恵はとても素晴らしいと思いました。

皆さんも金沢へ来ることがありましたら、ぜひ遊びに行ってみて下さい!

http://www.myouryuji.or.jp/origin/index.html