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『木から多くを学ぼう』

皆さんこんにちは。商品部の萩原です。

今年も半年が過ぎ、梅雨真っ盛りですね。
長年木材に携わる私にとって、一年で一番厄介な時期です。

ウッドリンクで取り扱う木材の90%程が含水率の少ない乾燥材であり、残りの10%程がグリーン材と呼ばれる含水率の高い未乾燥材を使用しています。

グリーン材は木材に含まれる水分が抜ける過程で、木材の表面に割れや曲がりが起こります。
また気温が上昇し、湿度が高くなると風の流れにくい部分でカビが発生しやすくなり、特に養分の多く含む外側の白い部分(辺材)で発生し易くなります。

辺材

一度、木材にカビが生えるとタオルで拭いても取れないため、カビ消し材を使用し、木材に塗ってカビを除去しなくてはなりません。
この作業がとても大変な作業なのです。

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近年、グリーン材でもカビの発生や割れ、曲がりの少ない木材が商品化されました。
その商品は「ADS」と呼ばれるものです。
「ADS」とは・・・グリーン材の形状安定処理剤の略で、カビ・割れ・曲がりに効果がある形状安定溶液を木材に付着させ、ラップで覆って密閉状態で養生されています。
ラッピングをすることで形状安定溶液の浸透と蒸発を抑える効果があります。

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初めて「ADS」に出会った時は・・・グリーン材をラッピングする?
ラップの中で水分がこもってカビが発生するのでは??  
と思っていたのですが、まさに逆の発想です・・・

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私にとっては長年梅雨時期に悩まされていたカビ取り作業が解消され、それは衝撃的な「ADS」との出会いでした。色々研究されている人がいるんですね・・・

ほんの一部の商品をご紹介いたしましたが、たくさんのことを木から学び、私自身成長させてもらった25年間でした。感謝・感謝です。
今年の8月で定年を迎えますが、第二の人生も皆さんと一緒に学び、成長していきたいと思います。

これからもよろしくお願いいたします。